旭川で不妊治療をしている方へ 豆知識vol3 〜月経の役割〜
前回のつづきです。
しかしなぜ新しい血液に入れ替わらないといけないのでしょうか。
妊娠するまでずっと同じ血液でも良いと思いませんか??
東洋では、基本世の中の物事は動きがあるものだ、と考えているんですね。
「五行ごぎょう」という言葉は聞いたことありますか?
五行=「五つの動き」という意味なんです。
世の中の物事を五つに分類し、その形態変化や流れを表現する論説です。
季節で言うと、春→夏→秋→冬の流れのこと。
ん?4つ?1つ足りない?
季節と季節の間の時期、これを土用と言いますが、この土用を入れて五つなんですね。
身体のことで言うと、肝蔵、心臓、脾臓、肺臓、腎臓の五つが連動しあって生命活動を営むということ。
・・・ちょっと脱線しましたが、言いたいことは、流れや動きがあることが必要なんだということ。
つまり、子宮の中も絶えず入れ替わる必要があり、いつまでも同じ血液じゃ問題だと。
血液が停滞していることを、東洋医学では「血瘀けつお」と言い、病的な状態と判断し治療する必要があると考えます。
わかりやすい状態で言えば、稀発月経なんかは想像しやすいかと思います。
子宮を常に新しい栄養豊富な血液(内膜の肥厚と考えて良いかと)で満たすため、妊娠に至らないと出血してまた妊娠に備えるべく新鮮な血液を補充する。
その血液を作るところが「脾胃」(上部消化管)であり、血液を分配するのが「肝」であり、子宮まで血液を供給するのが「衝任」、妊娠力(妊孕力)の要は「腎」である。
いやぁ、よくわからないですよね。
簡潔にいうと、東洋医学的にも妊娠すること、できないことにもきちんと学問があって、治療手段が考えられて今日に至っているということ・・・です。