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産後(産褥期)の安静は必要?

先日、更年期障害を訴えてご来院された60代の女性。

症状は、上枝の痛みとしびれ、頭痛、胃もたれ、胃痛、ホットフラッシュ等々。 問診でお話を伺っていくと、産前は全く不調なんてなく、産前、妊娠中、産後も同様に激務をこなしてきたそうです。

すると、突然40代でからだが言うことをきかなくなり、諸々の不調が出現し、現在は更年期障害に悩まされているという内容でした。 東洋医学的診断では、腎陰虚、肝鬱脾虚による諸症状という感じでしたので、加療をスタートして、現在症状は軽快してきています。 さて、今回の題材は、産後の安静についてです。 皆さんは、「床上げ」という言葉を聞いたことがありますか? 産後、いつでも横になれるように布団を敷いたままにし、1ヶ月ほど経過し、家事など日常に戻り布団を片付ける日を「床上げ」と言ったそうです。 産褥期と言われれば、出産されている方は耳にしたことがあるかと思います。 出産後、1〜2ヶ月間の事を指し、この間安静にして産後の身体を回復させましょうという時期です。 この期間を設ける意味を、「知らない」「無意味?」「よくわからない」という声が意外にも多い事から、東洋医学的視点で解説したいと思います。 出産というイベントは、「命」を分ける行為です。
私たちがこの世に産まれるためには、お父さんの「精気」(精子)とお母さんの「精気」(卵子)を分け与えてもらうことで、初めて生命を宿し、この世に産まれるスタートを切ります。 そして、10ヶ月の間、お母さんの身体の中で、お母さんの生命力を分け与えてもらい続けながら、出産へ向かっていきます。

命(精)を削って産み落とすのですから、走って疲れたのとは次元の違う消耗です。 産後に髪の毛が抜けたり、爪が割れたりすることも、この消耗が原因と東洋医学では考えます。
産後月経が始まる時期も、この消耗した分が回復したら月経が再開すると考えています。

命を分け与える妊娠、出産の後、すぐに産前と同様の激務をこなすと言うことは、どれほど身体に負担がかかるか想像できたでしょうか?

この床上げ時期までにしっかり養生出来なかった場合、年を重ねて行くこと自体も「生命力の消耗」=「老化」ですから、何かしらの不調が出るのは当たり前の話、という事です。

今も昔も産後の養生は大切です。
産後、お母さんが無理しないよう、周囲がサポート出来る環境を整えることが大切。
授乳等で睡眠が乱れる時期でもありますので、いつでも寝れる状況を確保し、周囲にしっかり甘えてしまいましょう!

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