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医師から手術を勧められている肘部管症候群の一症例

50代男性Iさま

主訴: 4〜5年前より右肘内側の痛み、手に力が入らなく、指(中指〜小指)がしびれている。
医師から肘部管症候群と診断され、手術を勧められている。

所見:
東洋医学的な四診事項も含めると、お酒を多飲している事もあってか、胃腸に湿と言われる所見が強い。近年身内の不幸もあり、不安やストレスも多い。
総合的に診て、頑固な痛みやしびれは、湿邪と肝気鬱結による「痺証」と判断。

治療:
初診:疏肝と利湿を主に、加療スタート。背中と足の指、膝下のツボに加え、腋のツボを選択。
初診直後、手に力が入りやすく握りやすいとのこと。

2診目(1週間後):同様のツボを選択し、加療。
直後、右中指〜小指のしびれが感じない程に減少。薬指が何となく鈍い感じがある。

3診目(1週間後):前日にしびれ感が出てきたが、それまで痛みもしびれもなかったとのこと。この日も同様の加療。

4診目(2週間後):2週目に入ってから軽いしびれ感と肘内側に張り感が出てきたが、今までに比べれば無いに等しいくらいとのこと。同様の加療。

5診目:(2週間後):しびれがそろそろ出そうかな?程度。腕に突っ張りを感じる。同様の加療。
この日から「痛みやしびれが感じてきたらご来院下さい」と伝える。

6診目(1ヵ月後):2〜3日前より軽いしびれを指に感じてきたので来院。

7診目(1ヵ月後):昨日から違和感が出てきた(しびれはない)ので予防的に来院。

8診目(3ヵ月後):ここ数日張り感と軽いしびれを感じてきた。それまでの間は全然気にならない。

※現在3ヵ月以上経過しても症状は出ていない様子。

考察:
肘部管症候群とは、肘の内側にある尺骨神経という神経を何らかに圧迫刺激され、しびれや痛みを伴う疾患と言われています。
経過が良くない場合、手術を勧められるケースが多い症状です。
この患者さんも、筋力低下が見受けられていたので手術を勧められていました。

今回のツボを選択する際に、肘や腕のツボは一切使用しませんでした。

肘や腕に何も施さなくても、症状は減少し、手術する必要がなくなっていくケースが少なくありません。
当院では、肘部管症候群の原因は「肘だけの問題ではない」と考えています。
そうでなければ、肘に何もしないでしびれや痛みが治まる事はありません。

肘部管症候群や他のしびれでお悩みの方は、手術する前に今一度他の手段も考える事をお勧め致します。

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