腰、お尻の痛みを訴える農家さんの一症例
50代農家の女性、10日程前より左腰、お尻周辺のつれる痛みが発症し、痛みが引かないため知人の紹介で当院へご来院。
所見:
雪掻きをしてからなのか、普段の仕事でなのかはわからないが、どんな姿勢をしていてもつれる感じの痛みが残り、治る気配がないとのこと。
1週間前にかかりつけの整体へ行くが、1〜2日で痛みが元に戻ってしまった様子。
理学的所見から神経根症状はなし。
治療:
初診:下半身に冷えが強く、上半身はのぼせ気味。
ツボは背中、足首を中心に行い、座位になってから足と膝に1箇所ずつ、仙骨に近いところへ1箇所、鍼を中心に施術。
直後、つれる痛みの感じが 10 → 1〜2 へ減少。
翌日少しつれる感じが戻るであろう事を伝え、数日後にもう1度来院するようにお伝えする。
2診目(5日後):前回の直後、運転中に違和感が出たが、翌朝にはつれる感じの痛みがすっきりなくなっていたとのこと。
以降、こわばり感が残るが、痛みはない。
治療は前回同様の治療を行い、直後違和感も消失していたので、また違和感がもし出るようであれば連絡を下さいとお伝えし一旦終了。
考察:
この方は、寒い中での仕事が多く、しもやけになる程冷えてしまうとのこと。
さらに、更年期症状もあり、冷えのぼせ症状がでている事から、上下の熱のアンバランスを整える処置を行いました。
痛みのある局所には何もせずに違和感が取れたのも、熱のアンバランスがきっかけで起こった症状だと確信が出来る症例でした。
筋肉のつれる痛みなどでも、痛い所に問題があるとは限りません。
まずは全身を診て判断することが何より大切です。