旭川で不妊治療をしている方へ 豆知識vol5 〜卵子の質〜
今回は「卵子の質」でも取り上げられる、年齢による妊娠への影響をお話します。
実は年齢による妊孕力の変化については、2千年も前から言われています。
養命酒のテレビCMでお馴染み、女性は7の倍数で体調に変化が現れるというフレーズを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これ、実は妊娠適齢期の話なんです。
要約すると、14歳~49歳の月経期間中は妊娠可能で、一番妊娠しやすい時期は21歳~28歳である。35歳を境にして妊孕力が落ち始め、49歳(閉経)で妊娠が叶わなくなる。
近年になって言われ始めた「卵子の質」や卵巣機能の年齢による変化。こんな大昔の医学書「黄帝内経」に書いてあるんですね。
(卵子について記載しているのではないですが、年齢による妊孕力の変化を2,000年前に知っていたことに驚きです。昔の医学書は元々黄帝(王族)のために作られていたようなものでもありますから、子孫繁栄と不老長寿は最大の望みだったことを考えると納得という感じです)
ちなみに、H23年の日本の母親の年齢別出生数を見てみましょう。
H23年出生総数1,050,698人中、母親の年齢:出生数(総数に対する率)
~14歳:44人(0.0%)
15~19歳:13,273人(1.3%)
20~24歳:104,053人(9.9%)
25~29歳:300,350人(28.6%)
30~34歳:373,452人(35.5%)
35~39歳:221,245人(21.1%)
40~44歳:37,435人(3.6%)
45~49歳:802人(0.1%)
50歳~:41人(0.0%)
この数値だけを見ると、現在の日本では30代前半が妊娠出産数がピークですね。
そして35歳から徐々に妊娠出産数が減りはじめます。
もうひとつデータを出してみます。
S60年の日本の合計特殊出生率(一人の女性が一生に生む子どもの数)と年齢別の数字です。
S60年一人の女性が一生に生む子ども数:1.76人~19歳:2.3%
20~24歳:31.7%
25~29歳:89.0%
30~34歳:44.0%
35~39歳:8.5%
40~44歳:0.9%
45歳~:0.0%約9割の方が25~29歳までに1.76人出産していたようです。
(H23年では25歳~34歳までに9割の方が1.39人出産)
むかーしの医学書には35歳で妊孕力が低下し始めると言っていたようですが、現代でもそう変わりはないようですね。
つづく・・・