不妊ケアで受診された27歳Uさまより出産のご報告
27歳(当時)女性、不妊ケアにて当院へ受診されたUさま。
クリニックでのタイミング療法に加え、当院に受診され、その後体外受精をトライ。1回の採卵、2回目の胚移植にて無事妊娠し、X年7月に無事出産された旨、ご報告頂きました!
主訴:
挙児希望
経過:
数年前に生理周期の乱れで婦人科に受診し、高プロラクチン血症が見つかりカバサールを処方される。
その後、中々妊娠しないため、不妊クリニックでのタイミング療法(クロミッド周期)をトライしていたが結果に繋がらず、当院へ受診。
検査:
高プロラクチン血症による排卵障害、クラミジア感染がみつかる。その他異常なし
数ヶ月前に子宮外妊娠のため、腹腔鏡下手術を行っている。
所見:
問診と腹診、手足の触診、脈診などから、「上実下虚」に加えて「湿」が強く、めぐりが悪い状態が妊娠に至らない、あるいは子宮外への着床に影響していると考え、周期療法を採用し、出血時、出血後、排卵後と周期に計3回ほどの施術で加療をスタート。
施術経過:
不妊クリニックでのタイミング療法に加え、当院での施術とタイミング時期の指導を行いながら経過を見始め、当院受診から6周期目で自然妊娠(レトロゾール周期)するものの、子宮外妊娠と判明。
その後2度目の腹腔鏡下手術を行う。
数周期のお休み周期を経て(当院での加療は継続)、本人より、体外受精をトライしたい旨をお知らせ頂き、1周期後の採卵へ向けて準備をスタート。
その後、採卵し2つの凍結胚ができ、2回目の胚移植で子宮内着床してくれ、悪阻で苦しみましたが、X年7月に無事出産した旨のご報告を頂く。
考察:
クラミジア感染症は卵管留水腫をきたしやすく、不妊症や子宮外妊娠、流産の確率が高くなると言われています。
東洋医学では、痰湿といわれる病態がある場合、同様な症状をきたす可能性が高いと考えます。
U様が卵管留水腫であるとの診断は出ていませんでしたが、湿の存在があり、それが子宮外妊娠をきたしやすい状態になっていたと考えられます。
体外受精でも子宮外妊娠の可能性は除外できませんが、今回の胚移植で無事子宮内着床をしてくれてホッとしております。
U様、改めてご出産おめでとうございます。そして、不妊治療から出産まで、本当にお疲れ様でした!
これからの育児も大変でしょうが、楽しんで育児ができますよう願っております。
※おりものが多い、おりものに色が付く、クラミジア感染歴がある、子宮内膜症がある等の場合、医師へ相談の上、卵管造影検査、あるいは腹腔鏡検査を検討することをお勧めします。